カメラを買い替えました。α7からα7IIへとです。ほんと、今更という感じの機材更新です。α7自体にはおおむね満足していたのですが、今使っているα7を下取りに出してしまえば持ち出しが3万円未満でα7IIになると計算したら買い替えない理由も無いなと思いました。ちょっとだけシャッター音が静かになっているのが僕としては一番大きな改善です。もちろん手ブレ補正も魅力です。

Linhof Ground Glass

リンホフテクニカルダン23にサードパーティのピントグラスを入れたりしていました。リンホフ以外のものを数枚使って分かったことは、リンホフ純正のもの(リンホフでの記号が021807)が結局一番使いやすいということでした。サードパーティのは明るくてもピントが見難いなどの問題を感じました。また擦りガラスになっている面がおそらく厚みがあり過ぎるのでしょう、ピントピークがはっきりしていなかったりしました。フレネルを強力にすることで周辺視野の具合が見えなくなったりもしていました。広角レンズでなく標準や望遠なら良いのでしょうが、広角で斜入光を意識する場合には非常に見えにくくなっていました。
リンホフ純正021807はリンホフにしては安い方の150USドルという価格設定です。センタースポット付きのもの(021813)は、スポット部分は明るいのですが、スポット部分ではピントピークが分かりません。一番ピントを見やすいはずの画面中心部でピント合わせしにくいというのは非常にストレスでした。リンホフ純正でもセンタースポット無しの通常のものがおすすめです。なお、リンホフ純正のグラウンドグラスはガラス製である上、薄く作ってありますので無理な力を加えると簡単に割れます。注意することはもちろん、比較的求めやすい価格設定なので予備も用意しておくことをすすめます。

フィルム写真をやめるか

僕はエボニーとリンホフのカメラでフィルムを使って写真を撮っています。昨年、α7R IIが発売し、その性能と手軽さに感嘆しました。フィルム用のカメラとレンズをすべて売却処分すればα7R IIに何本かの純正レンズもまとめて揃えられそうです。もともとα7は使っているので少しだけなら資産となる機材もあります。α7R IIならこれ一台で事足りるだろうと思ってこの際にフィルム写真をやめようかと真剣に検討しました。でも、踏み止まりました。何で踏み止まってしまったのかはよく分かりません。機材を丸ごと変えてしまうことが怖かったのか、PRO400の手持ちストックとエクター100にまだ未練があったのか、機材を聞かれたときにエボニーとスーパーアンギュロン使ってますというと’押し’が利くからなのか。何にしてもまだ使っています。

写真がよほど好きなのですね。とても楽しいのでしょう。そう言われることがある。率直に言って、ほとんど楽しくない。撮影はきつい。プリント作業もきつい。お金が掛かる。ろくな目に遭わない。カメラを持ち出す前に今日は撮らなくていい理由を探す。それでもたまに、とてもたまに、自分の写真をいいなと思うことがある。だからまた撮ろうって思う。そういう繰り返しで写真を続けてきた。

川和町の乳銀杏


黄葉がまだ進んでいませんでした。裏側から見るとかなり朽ちています。幹も南北に分断されてしまっています。しかし支えを付けてもらっていて、地元の人の愛情を感じます。根本も踏まれないように少し養生の地帯を確保してもらっています。衰え顕著ではあれど、地元の人の愛情はたしかに受けています。環境上の制約からだろう樹勢は無く今後末永く健在ということも期待はできないかもしれませんが、価値は劣らないでしょう。