東京中央郵便局建て直しについて

東京中央郵便局を優れたモダン建築として保存するべきだとの意見があるらしい。
でも、モダン建築は「住むための機械」を唱えて新材料と科学技術を駆使して建てられた実用のための建物だったはず。それならば老朽化して使えなくなったら壊して新しいものに建て直すのが本来の在り方だと思う。それが我々の選んだモダン建築というものの在り方だったはず。
仮にファサード保存なんかしたらそれこそこの建築に込められた意図を無視した愚行。ファサードだけ残されたモダン建築なんて一体何なんだ?コルビュジエは自由なファサードを唱えたけれど、それもファサードの見た目に縛られろと言ったわけではないはず。
モダン建築として評価するなら、その実用上の価値を検討して建て直しの方が良いなら、現代の材料と技術でさらに優れた建物に建て替えるべきだと思う。幸いなことに優れた建築家は日本にはいる。
ま、本当に純粋な住むための機械に徹したモダン建築はそうそう無いと思うけど。それが魅力的かも疑問。なんだかんだ言って、意匠には凝っている。どう見えるかを強く意識している。でもそれでいいと思う。