金村修 "German Suplex"

OSIRISが売っている簡易装丁のA3判写真集。別に要らないのに金村による直筆サイン付き。海外を撮るなんて恥知らずなことはしないと言っていた*1金村だが、海外で撮影された。だからジャーマンスープレックスなんだろう。バームクーヘンじゃないのが残念だ。以前にもIN-BETWEENの中の一つとして海外での撮影は既に敢行されているし、他にもDante Robsterでもニューヨークで撮っているから海外での撮影それ自体は別に新機軸なわけでもない。この"German Suplex"に付されている緒言によると、

外国を撮ることに抵抗感がありました。絵はがきみたいに街が整理されてるし、何でもエキゾティックに見えて、撮るのがすごく簡単だと思ったからです。それで撮ってみたら簡単に撮れました。簡単に撮ることは楽しいし、悪いことじゃない。(中略)写真は簡単に撮れるし、簡単なこと以上はできないと思います。簡単にしか撮れない/簡単にしかやれないことは写真の宿命だと思います。

とのことで、簡単に作品になってしまうその恥知らずさを引き受けていこうという金村なりの決意があるようだ。たしか以前海外を撮った時は頼まれたから嫌々撮りましたってスタンスだったが、今回はそれよりは積極的に撮っている。

金村修『German Suplex』

ところでちょっと前なら「金村が外国で撮るって!」なんてエイプリルフールネタだったような。

*1:"I can tell"